マーケットの魔術師【株式編】《増補版》米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣
ものすごく面白い本です。
「魔術師たちの金言65か条」という章が最後のほうにあって、そこが役に立つか。 一般に翻訳本は日本語の文章として読めても、原著者の認識のニュアンスが読み取りにくい・蒸留水みたいな訳文で書かれがちなので、読む気があまりしない。 「7.マーケットの観察記録をつける これは前項「6.トレーダーとして成功するには時間がかかる」の続きだ。 「性急にやっても経験を積んだことにはならない。だが、マーケットの観察を書き残せば経験を積む効率はぐっと高まる。記憶はあてにしてはいけない。」とでも訳すべきだろう。 株式売買の実体験のある人がすみずみまで目を通していたら、もっとよい本になったかも。
読み物としてはおもしろいが、どうだろう? 確かにこんな風になりたいと啓蒙の役割はあるかもしれないが、それ以外の価値はないだろう。
いつも思うが、著者のインタビューは鋭く、また、読みやすい。訳者の努力もあるのだろうと思う。相場の状況が変わった時点で同じ人に再度聞いているというのも興味深い。相場関係の本は、その時々の時流に乗った「ご都合」本が多く、本書のように再度同じ人にインタビューするといった本は他に知らない。 600ページ以上の分厚い本ではあるが、スラスラと読み進めることができる。
魔術師と呼ばれる株式トレーダーがそれぞれのトレーディング方法などをインタビュー形式で語っている。人生が様々であるように、トレーディングの方法も様々である。ファンダメンタルズ派とテクニカル分析派。大きく下落した割安株を買う者もいれば、既に買われている銘柄に狙いを定める者もいる。 またトレーディングのことだけでなく前職の話などもしているところも興味深い。科学者、水泳選手、農業をしている人、ミュージシャン、…、とその経歴もまた様々である。さらに相場を始めた頃に大敗をした者も多く、その経験談もためになった。 一方、手法が様々であると同時に共通する性質も多く見られる。例えば、決めた規律は守ること、地道な努力をすること、自信を持っていること、感情的でな!く合理的であること等だ。この辺は単にトレーディングのみならず、他の仕事でも成功の要因と言えそうである。 これらのインタビューは米株式市場が2000年3月のピークに達する直前に行われた。「増補版」で追加されたその後の下落相場での話では、相変わらず高いパフォーマンスをあげる者もいるが、苦戦している者も多い。その部分では弱気相場への対処法を学べた。 |
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